「目を合わさず 声もかけない」ことで伝えられるメッセージ

6月3日の記事の終わりに、わたしはこんなことを書きました。

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そして 麦ちゃんの使ったボディ・ランゲージ「徹底的に無視」が いかに効果的であるかも実感しました。
 
Panが混乱して落ち着かない様子の時 「目を合わさず 声もかけない」 ということをするのですが それは犬の世界では 理にかなった分かりやすい言葉なのだと確認もできました。

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「徹底的に無視」「目を合わさず 声もかけない」という一読すると とっても冷たく思えるこの行為が なぜPanを落ち着かせるのか。

出会いゴロゴロ
Special thanks to Mugi-tan!

麦ちゃんとPanの様子を観察していて 単純に「そういうことか」とわかった気がしました。(気のせいかも・笑)
「犬一般にあてはまる」ような気もしますが それはちょっと偉そう過ぎるので「Panは」を主語に書いてみます。 

キーワードは次の2つです。

1.Panにとって 視線を合わせることには意味がある。
2.Panは 観察したい。


1.Panにとって 視線を合わせることには意味がある。

動物が正面から視線を合わせることには挑戦の意味があると知られています。
Panとほかの犬たちを見ていると、複数の犬が集まっている状況でも 巧みに視線がぶつからないようにしている様子に気づきます。無用な争いを生まないための知恵でしょう。
Panには アイコンタクトを教えてきました。目と目を合わせて私の指示を聞くという練習です。
そのため 意図しないでふと視線が合った時にでも「なあに?」と言うように 私に近づいてきたり 寝そべっていたのに体を起こしたりすることがあります。
逆に Panが私に伝えたいことがある時にも じっと目をのぞき込んでくることがあります。鼻先や前足で私に送る合図より もう少し強い意味がある場合が多いような気がします。
つまり Panにとって視線を合わせるということは 「(犬との間で)挑戦」「(人間との間で)何かの意図を伝える」の2通り(もしくはそれ以上)の意味をもつと言えます。
 
ですから「目を合わせない」ことで 現在がニュートラルな状態であること(「平常な状態であること」「何も要求されていないこと」「要求に応じてもらえないこと」)を伝えられると思います。 
 
2.Panは、観察したい。

この日麦ちゃんとPanを写した写真のほとんどすべてで Panが麦ちゃんを観察する様子がみてとれました。
とにかく麦ちゃんの動きをじっと見ています。麦ちゃんは Panがそこにいないかのように振る舞うことで 充分に観察できるチャンスを与えていました。
観察して 麦ちゃんの動きを真似してみたりもしていました。(上の一緒にゴロゴロしている写真のように)
Panは私のことも いつも観察しています。
観察力はなかなか鋭くて 私自身でさえ気づかないような行動のパターンを知っていて驚かされます。
服装や行動の順序で「どこに出かけるのか」「Panは一緒に行くのか 留守番なのか」も分かるようですし 「いいことがありそう(おやつをもらえるとか 遊んでもらえるとか)」な時もかなり正確に察します。
「観察して 理解して 納得する」ことを積み重ねて Panは安心して暮らしているのだと思うのです。

「目を合わさず 声もかけない」ことで Panに 私を充分観察できる状態を保障してやることができます。
Panの側からすれば「目を合わされず 声もかけられない」状態で私をじっくり観察して「かあちゃんは平常心だな」「オラは何も要求されてないな」「今は オラの要求に応えてもらえないんだな」というメッセージを理解し納得することでができます。それが分かると自分で自分を落ち着かせることができるのです。 

言うまでもありませんが 「目を合わさず 声もかけない」ことでPanに怒りを伝えているのではないので 私自身はあくまで平常心です。
普段どおりに行動し 鼻歌を歌う(しかも大声で)こともあれば 思い出し笑いをする(それも大爆笑)こともあります。 

 

コメント

まっちゃんママ #l5rC0xxY

そうそう♪
うんうん♪と読ませていただきました。
だからこそ、目を合わせて、「さ、お散歩いこっか!」とか
「ごはんにしよっか?」とか
そんな風に「目を合わせること」に意味を持たせることができるんですよね。
そして、「目を合わせていないこと」は
ギアで言えばニュートラル、あるいはエンジンオフ。
それって精神的にも肉体的にも楽でリラックスできる状態、
まさに落ち着き、ということですよね。

2013年06月16日(日) 12時01分 | URL | 編集

withpan #-

**まっちゃんママさま**

> そうそう♪
> うんうん♪と読ませていただきました。
ありがとー☆

> だからこそ、目を合わせて、「さ、お散歩いこっか!」とか
> 「ごはんにしよっか?」とか
> そんな風に「目を合わせること」に意味を持たせることができるんですよね。
そうそう♪ 目は口ほどに物を言っちゃうよね。
飼い主と犬とが、視線の意味をちゃんと同じにとらえていると、目を合わせるだけで犬をワクワクさせることができるんだよね!

> そして、「目を合わせていないこと」は
> ギアで言えばニュートラル、あるいはエンジンオフ。
> それって精神的にも肉体的にも楽でリラックスできる状態、
> まさに落ち着き、ということですよね。
犬にとってもニンゲンにとっても、そんな落ち着いた状態は心地よいよね。

「目を合わせない」「いないように振る舞う」という方法は聞くけど、「なぜそうすることが犬を落ち着かせるのか」は、既知のこととされているのかあまり誰も書いていないと思うの。
「なぜ」がわからずにその方法だけを真似ようとすると、「無視するなんてかわいそう」と思ったり、逆に「犬と視線を合わせなければいいなら閉じこめて隔離すればいい」と考えたりすることがないとはかぎらない。
だから、それがどういう意味を持つのかを自分なりに整理してみたかったの。

話は変わりますが、「私、また写真のCD-R渡すの忘れたーーーー(T_T)」

 

2013年06月16日(日) 22時31分 | URL | 編集

ハナオンマ #-

コンニチワン

今日のお話はとてもためになりました。
無視する=可哀想って甘い飼い主は思いがちですが
犬語と人間語は違うものね。とてもシンプルで優しい手段なんですね。

>現在がニュートラルな状態であること(「平常な状態であること」「何も要求されていないこと」「要求に応じてもらえないこと」)

こういった説明をトレーナーさんにして欲しいもんです。
ストーンと理解できると思うのよ。
犬が静かに落ち着く時間を持たせる為にも
家族はあんまりワイワイ声をかけたりいじっちゃダメですね。

いつかこのお話、私のブログでも紹介させてほしいな~
愛犬家は無視することはできなくて、逆に構いすぎ症候群が多いからね!

 

2013年06月19日(水) 12時16分 | URL | 編集

withpan #-

**ハナオンマさま**

> コンニチワン
こんばんワン♪

> 今日のお話はとてもためになりました。
> 無視する=可哀想って甘い飼い主は思いがちですが
> 犬語と人間語は違うものね。とてもシンプルで優しい手段なんですね。
日本語って難しくて、「無視する」というと子どもの「いじめ問題」なんかで使われる「無視」のイメージのように意地悪なニュアンスを感じてしまうんですよね。

> >現在がニュートラルな状態であること(「平常な状態であること」「何も要求されていないこと」「要求に応じてもらえないこと」)
>
> こういった説明をトレーナーさんにして欲しいもんです。
> ストーンと理解できると思うのよ。
ありがとうございます。ハナオンマさんもハナちゃんとのコミュニケーションで同じように感じてらっしゃるんですね。
How toも、切羽詰まっている時には教えてほしいけど、「なぜそうするといいの?」がわかると自分で応用できると思うんですよね。
生意気な言い方になりますが、トレーナーさんも、経験やほかのトレーニングから学ぶ時に、「なぜそうすることで効果があるのか」を犬の立場で考えてほしいです。

> 犬が静かに落ち着く時間を持たせる為にも
> 家族はあんまりワイワイ声をかけたりいじっちゃダメですね。
そうですね。ワイワイする時間があってもいいと思うけど、常にそういう状態だと犬にとってはつらいかも。

> いつかこのお話、私のブログでも紹介させてほしいな~
私の個人的体験からのひとりごとみたいなものなので、お恥ずかしいです(^^;)
ハナオンマさんの経験やお考えもご紹介いただけたら嬉しいです。

> 愛犬家は無視することはできなくて、逆に構いすぎ症候群が多いからね!
自分の犬が落ち着かないとか、やたら吠えるとか…という時には、かまい過ぎていないか、犬を混乱させるような意味ありげな視線(笑)を送っていないか、振り返ってみるといいかもしれませんよね。

2013年06月19日(水) 22時47分 | URL | 編集


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