甘噛み王子

Panが生後何日で母犬から離されたのか、定かではありません。
私がPanと出逢ったのが生後42日でしたから、それより数日前には母犬から離されているはずです。
間もなく、私がPanの甘噛みに悩まされるようになったのは、このことと大きく関係しています。

2008年8月13日
よく食べ、よく寝て、よく噛んで(笑)元気に成長しています。


2008年8月21日
「おすわり」や「伏せ」は、その姿勢をしている時にコマンドを重ねて言えばすぐに覚えました。


「飼育本」を何冊も買って読みました。
「甘噛みを放置すると、成長して咬む犬になるおそれがある」どの本にもそう書かれています。
「咬む犬になる」…恐怖でした。

「動くものは何でも口に入れ、噛んで確認する」。
考えてみれば人間と同じ成長の過程なのです。
噛む力が少しずつ強くなると、とがった犬歯で噛まれた手や足は傷だらけになり、洋服にもいくつか穴を開けられました。
噛まれる度に、「咬む犬になる」という言葉が頭をよぎりました。
「どうしよう。何とかしなければ…」と、本に書かれているHow toのなかからいくつかを試しました。

噛まれたらマズルをつかむ
噛まれたら仰向けにして押さえつける
噛まれたら無視する

「犬 甘噛み」をキーワードにネットでも経験談を含めてたくさんの情報を集めました。

噛まれたら鼻を指先ではじく
噛まれたら噛み返す
…これは試せませんでした(^^;)

甘噛みが咬みに移行しないかという不安と共に、社会化への不安もありました。

他の犬や人間など、様々な目新しいものをおそれずに生きていくことができるようにするためには、4ヶ月齢頃までといわれる社会化期に様々な犬、人、ものと出会わせてやる必要があります。
人やものに出会わせることは私がいろんなところへ連れ出せばよいのですから、それほど問題はないと思いました。
母犬や兄妹犬と過ごしていれば自然に身にくはずの犬としてのマナーを、Panは学ぶ時間を奪われました。それを補うために「犬と出会わせる」には、どうしたらよいのでしょう?
都会では、探しさえすれば「パピーパーティー」に参加させる機会はいくらでも作れます。
いろいろと手を尽くして探してみましたが、Panを連れて参加できるものは見つけられません。

ワクチンの相談のために電話した獣医さんにその不安を率直に話したところ、たまたま獣医さんとスタッフの方の中にPanと月齢の近いワンコがいることを話してくださり、「遊ばせにいらっしゃいますか?」と言ってくださいました。
遊ばせるのは最終のワクチンが終わってから…ということでしたので、その日を1日でも早くするために追加のワクチン接種は1ヶ月間隔でなく4週間で行うことになりました。

最終ワクチン接種(3回目)の2008年8月31日
先生のワンコさんと対面。Panはクレートから出てきませんでした。
「無理に出すことはやめましょうね」と先生。


最終ワクチンの翌日2008年9月1日(Panは生後3ヶ月と1週間)
お散歩デビューは「最終ワクチンから2週間」と書かれているものが多いのですが、抱っこ散歩の先では少しずつ地面に下ろして歩かせました。


2度目の子犬たちとの対面は9月3日。Panはおそるおそる自分でクレートから出てきました。
他の子に追いかけられて私の足下に逃げ込む→おそるおそる他の子に近づくの繰り返しでした。
以後、10月10日までの間に計5回、1回につき1時間ほどの時間、遊ばせてもらいに通いました。
3度目からは、徐々に遊び方が分かってきたようで、ガウガウしたり追いかけっこしたり、それはそれは楽しそうに過ごすようになりました。
休診の時間に、私とPanのためだけに病院を開けてくださり、先生もいつもお一人ついてくださって相談にのってくださいました。ありがたいことです。
この経験があるから、Panはワンコ好き、ワンコとの遊び好きな子に育ったのだと思います。


抱っこでの近所のお散歩はもちろん、人の多く集まる観光地、駅、ワンコOKのお店などさまざまな所に連れて行きました。お散歩デビューをしてからは、ますますいろんなところへ連れ出しました。
1日3回食だったこともあり、毎日のように昼食は出かけた先で食べさせました。
食いしん坊なPanは、たいていどんな場所ででも喜んでフードを完食しました。


4ヶ月まで、とにかく4ヶ月まではPanの社会化を最優先に生活しよう
毎日、朝起きると「今日はPanとどこに行こうか」と考える日々でした。

4ヶ月と2日目の9月26日にPanの乳歯が初めて2本抜けました。
その日を境に、Panの甘噛みはピタリと止まりました。
甘噛み王子卒業の日。2008年9月26日を私は決して忘れないでしょう。
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